日頃は、皆さまには大変お世話になっております。お陰様で創業して28年が経ちました。これも、皆さまのご支援、ご鞭撻いただけたことにより今日があると感じると同時に深く感謝申し上げます。 「木工が好き、モノ作りが好きで、考えてつくる仕事がしたい。」と個人的な想いから始まりましたが、それだけではいけないことを学びながら今に至ります。これまで、なぜモノづくりが楽しいのか、どのようにしたらもっと有意義な面白い仕事になるのかを考えてまいりました。今後も、社員一同そのような考えを大切にしながら、ビジョンに向かい成長発展していきたいと考えておりますので、引き続きご支援、ご鞭撻をなにとぞよろしくお願い申し上げます。

創業時に思ったこと

　職人さんは、技術をもち腕はいいけど無口でコミュニケーションが苦手な人が多くもったいない。1個づくりで短納期の業界の仕事では、そのことがデメリットとなる。そこが解決できれば、いい会社になれるかもしれない。人は気持ちよく仕事をすることが、一番効率的でいいモノが作れると考えました。（思いやりのある人づくりへ） また、業界で個性的な変わったいい会社と言われたい。アーティストリーなら安心、難しいものや変わったものが作れる、すごい会社だと思われたいと思っていました。（オリジナリティーへ）

思いやりのある人づくり

　世間では"腕のいい職人ほど頑固者だ、無口で怖いなどという話がたびたび聞こえてきます。現実、話下手や無表情などコミュニケーションが苦手な人も少なくありません。モノを相手に仕事をしているからこそ仕方ないことでもあり、逆に日頃からモノと真剣に向き合っている証拠です。また、仕事の納期や生産性に追われる競争社会において、つくる仕事に集中し、生産性が上がればそれだけでいいと勘違いしやすい社会でもあり、それが人間疎外になったり、仕事の喜びや人生の生きがいややりがいに気づいたりすることなく、ストレスを感じる人も少なくありません。人間は集団の中で生きる動物であり、お互いに思いやりのもてる人間関係を大切にすることが気持ちよく仕事ができることで、間違いや勘違い、怪我などが減り、仕事の効率が良くなります。お互い「思いやりのある人づくり」でモノづくりができれば人生も豊かになると考えています。そのような人づくりから集団づくりを世に拡げ、人が集まる会社であり、それ自体が心のブランドになれることを目指しています。

オリジナリティー　（個性や独創性）

　人は一人として同じ人はいません。その個性を理解し認め合えることが大切だと考えます。 違うからこそ、得意分野を生かし助け合うことが大変重要となります。企業も、他社との違いや個性がなければ、ただ作り、売り買いするだけのつまらない仕事になるだけでなく、価格競争に巻き込まれます。"この仕事はあなたにお願いしたい"とか、"この仕事はアーティストリーでないといけない"と言われることを目指します。そのために、謙虚に学び新しいことに挑戦し、さまざまな可能性を拓くことを大切にしています。

豊かな生活環境に貢献

　人の心の豊かさとは、人間らしく生きられること。人間らしさを満たすことは、二つあると考えています。一つは、人間は集団の中で生きる動物として、常に社会（集団）での存在感や存在意義を感じられること。もう一つは、明るい未来を創造できることです。その根幹を忘れることなくその原点に立ち戻り、大切にすることが人間の豊かさへつながっていきます。 現代社会は、経済発展とともに「より安全に、清潔に、快適に、美しく在りたい」という人間の欲求としての豊かさを求める人々が世界中で加速しています。 私たちは、木工・家具づくりを通じ、挑戦心と技術力で応えていきます。私たち自身が社会に存在する価値や役割を高め、皆の心の中にあるアートを具現化することで豊かな生活環境づくりに貢献しいきます。それが私たちの社会的役割だと考えています。