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【社員コラム】製造部 職人 上田ももこ

仕事を任されることで、少しずつ変わっていった意識

最初は、ただ自分の仕事をきちんとこなせていればそれでいいと思っていました。
ですが、学びたい先輩が辞めると聞いたときには、「今のうちに聞けることは聞いておきたい」と強く感じるようになりました。

また、後輩ができたことも大きな転機でした。
自分ひとりで完結していた仕事が、「人に段取りして伝える」「自分の仕事も並行して進める」という形に変わり、自然と仕事への向き合い方や意識が変わっていったように思います。

任せてもらうことで増えていった“できること”

「頼もしさ」や「プロとしての責任感」って、
最初からあったわけじゃありません。

任せてもらった仕事を、ひとつずつちゃんとやる。
それを繰り返していくうちに、
「気づいたら、前よりできること増えてるかも?」
そんな感覚が生まれてきました。

特に後輩、とくに新卒の子がついたときは、
「自分の言ったこと、結構そのまま吸収されるな…」と実感。
だからこそ、
「これ合ってるかな?」
「ちゃんと説明できてるかな?」
と、自分の仕事も見直すようになりました。

教えることは得意じゃない、それでも向き合う

正直に言うと、後輩を育てるのは得意なほうではありません。
末っ子気質なので、どちらかというと教わっていたいタイプ(笑)。

「後輩つくよ」と言われたときは、
「え、私で大丈夫…?」って思いました。

それでも、やってみると少しずつ慣れてくるものですね。
得意じゃなくても、向き合っていけばなんとかなる。
今はそう思っています。

「この人に頼めば安心」と思ってもらうために

特別なことはしていません。
大切にしているのは、ちゃんと話すこと

少しでも
「ん?これ大丈夫かな?」
と思ったら、ひとりで進めずに相談します。

人が関わる仕事ほど、思わぬズレが起きやすいもの。
だからこそ、こまめに確認して、すり合わせる。
それだけで、ぐっと仕事が進みやすくなる気がします。

失敗しながら、自分なりのやり方をつくる

「間違えないコツ」は、たぶん失敗した数だけあります。

「あ、これ前もうまくいかなかったな」
「次はここ気をつけよう」
そんな経験の積み重ねです。

家具づくりも、人によってやり方は本当にさまざま。
周りのやり方を聞いて、試してみて、
「なんか違うな」と思ったらやめてみる。

そうやって試行錯誤しながら、
自分に合ったやり方を見つけていくのが、
この仕事のおもしろさでもあると思っています。

職人としての”モットー”を一言でいうと!

モットーは「コスモ理論」

入社してすぐの頃、正直わからないことだらけでした。
専門用語も人によって言い方が違って、「速乾」と言う人もいれば「ゴムのり」と言う人もいる。
「方立て(ほたて)」という言葉を初めて聞いたときは、頭の中に完全に“ホタテ”が浮かんでいました(笑)。

同じ日本人なのに、言葉も常識もバラバラ。
最初は
「さっきあの人はこう言ってたのに、なんで?」
と戸惑うことも多く、正直イライラしてしまうこともありました。

そんなときに自分の中で生まれた考え方が、**「コスモ理論」**です。

「この人はこの惑星の住人」
「こっちの人は、また別の惑星」
それぞれ違う星の常識で生きていると思ってみる。

そう考えるようになってから、
「なんで?」が「なるほど、この星ではそうなんだ」に変わり、
不思議とイライラしなくなりました。

職場はちょっとした宇宙。
人それぞれ違って当たり前。
ときどき動物園みたいに見えることもありますが(笑)、
それも含めて面白がれるようになったのは、このコスモ理論のおかげです。

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